ふんわりが復活!フリースのケア方法と保管方法

軽くて暖かく、洗濯機で丸洗いもOKというフリースは、冬の定番アイテムとして子どもからシニアまで幅広い層に人気があります。そんなメリットの多いフリースですが、着用しているうちにふんわり感が失われったり、毛玉ができやすかったりというデメリットがあるのも事実です。
ここでは、フリースの素材の特徴と毛玉ができる理由を説明し、毛玉対策や上手な管理方法を紹介しています。お気に入りのフリースを長く着続けるためにぜひ参考にしてください。この記事は整理収納アドバイザーの藤野ことさんに監修していただきました。
参考記事:【衣替え】ニットやセーターの正しいお手入れと保管方法で次も美しく
フリースの特徴とは?
フリースは、もともとはスキーや登山などのアウトドアウエアとして販売された製品です。1994年にユニクロが一般向けのカジュアルウエアとして発売して以来、アウターやルームウエアとして気軽に着用されるようになりました。
フリース素材のメリット・デメリット
フリースの特徴は、「保温性」「軽量性」「通気性」「速乾性」に優れている点です。最近はさらに「デザイン性」が加わり、おしゃれなカジュアルファッションとして男女を問わず愛用する人が増えています。
フリースの素材は、石油由来のポリエチレンテレフタラート(PET)という化学繊維で、ポリエステルの1種です。ペットボトルも同じ原料で作られています。
フリース生地はPETを起毛加工したもので、繊維の間に空気をため込む構造になっています。これによって冷たい外気を遮断し、体温を保持することができるというわけです。しかも、通気性・速乾性があるので、動き回って汗をかいてもさらっとしていて汗冷えすることがありません。
メリットの多いフリースですが、弱点もあります。それは、起毛した素材がこすれたり押さえつけられたりすると毛倒れして、ふんわりとした風合いが損なわれてしまうことです。
それだけでなく、起毛のポリエチレン素材は繊維が長いため、摩擦で静電気が起きると、繊維同士が絡み合って毛玉になってしまいます。ウールやカシミアなどの天然素材は繊維が短くて弱いので、毛玉ができても自然に落ちますが、ポリエステルは丈夫なため毛玉はなかなか取れません。
また、洗濯中に繊維同士が絡み合うのも毛玉ができる原因です。
フリースを愛用する上での悩みである毛玉。高価なブランドフリースは、ピリング加工(毛玉防止)が施されていて毛玉はできにくいとされていますが、それでも完璧ではないようです。
毛玉がついたフリースは見栄えが悪いだけでなく、保温性や通気性などの機能低下につながります。フリースを長く着用するには扱い方が大切です。次のシーズンも新品同様のふんわり感を楽しめるように、ケアの仕方と保管方法を知っておきましょう。
フリースの正しいケアと保管方法とは
フリースの問題点である毛玉は、電動毛玉取り器を使えば簡単に解決できます。しかし、毛玉取り器の多くは生地を引っ張って切り取る仕組みなので、何回も使っているうちに生地が傷ついたり、薄くなってしまったりすることがあります。
お気に入りのフリースを長持ちさせるためには日ごろのケアが肝心。それにはブラッシングと洗濯がカギになります。次にそれぞれの手順とポイントを見ていきましょう。
毛玉対策1:ブラッシングで毛先を整える
帰宅したらフリースをハンガーに掛け、湿気を取るために1時間ほどおいてからブラッシングをします。
- 肩から胸、背中、腕、裾へと上から下に向けて、こすらず丁寧にホコリを落とす。
- ホコリを落としたら、上下左右いろいろな方向からブラッシングして毛を起き上がらせる。
- 最後に上から下へなでるようにブラッシングして毛先を整える。
- 風通しのよいところで保管する。
ポイントは「ホコリを落とす」「毛先を整える」の2点です。こうした手入れを着用するたびにおこなうことで毛玉ができるのを防げます。もし、毛玉ができてしまったときは、毛玉取り専用のブラシを使うといいでしょう。ブラシで生地が傷むことがありません。豚毛や猪毛ブラシは1,000~3,000円で購入できます。
参考商品:毛玉とりブラシ
【さらに、もうワンポイント!】
毛が固くゴワゴワになってしまった場合は、下記の方法で回復させることが可能です。
- 歯ブラシなどで毛倒れした部分をていねいにこすって、毛並みを整える。
- スチームアイロンをセットし、フリースから1㎝ほど浮かせて蒸気を十分に当てる。
温かい蒸気を当てることで繊維が柔らかくなり、ふんわりと仕上がります。ただし、あまり長く当て続けるのはよくありません。
毛玉対策2:洗濯はおしゃれ着を洗うようにやさしく
フリースは「洗濯機で丸洗いできる」手軽さもポイントです。ただし、ほかの衣類と一緒に「標準コース」で洗うと毛玉の原因になります。「手洗いコース(機種によってはドライコース)」で洗うようにしましょう。
- フリースのホコリを落としてからファスナーやボタンを閉じ、裏返えしにして洗濯ネットに入れる。
- おしゃれ着用洗剤を使って洗い、最後に柔軟剤で仕上げる。
- 脱水がすんだら、両端をもってしわを伸ばすように大きく振り、形を整えて陰干しにする。大きく振ることで空気が取り込まれ、ふんわりとした干し上がりに。
柔軟剤を使うと摩擦が起きにくくなり、静電気の発生を抑えられます。ちなみに、髪の毛用のリンスにも静電気を抑える作用がありますから、柔軟剤代わりに使ってもいいでしょう。
フリースの保管・収納にはトランクルームがおすすめ
フリースは、次のシーズンまで着用することがなくなったら、洗濯したあとにハンガーに掛けるか、ふんわりとたたんで保管します。
もし、クローゼットもタンスも満杯状態でゆったり保管できるスペースがなかったとしても、無理やり押し込むのは禁物です。せっかくケアした毛並みがつぶれてしまうため、無理せずトランクルームの活用を検討してみましょう。
トランクルームのメリット
最近のトランクルームは空調設備が整い、1年中一定の温度と湿度が保たれているところが多いです。そのため、湿気に弱い衣類や書籍なども安心して預けられます。セキュリティ体制も徹底しており、盗難などの心配もまずありません。
特にフリースなどの着る季節が限られ、収納場所を圧迫してしまうアイテムはトランクルームと相性抜群。季節ごとに衣類をわけて預けておけば、箱を入れ替えるだけで衣替えが完了します。
フリースの保管なら宅配型トランクルームがおすすめ
フリースを預けるなら宅配型トランクル―ムがおすすめです。宅配型というのは、トランクルームを借りて自分で荷物を運び入れるのではなく、スマホやパソコンから利用申し込みをして、荷物の預け入れも取り出しもすべて宅配便でおこなう収納サービスです。
ユーザーは、荷物を段ボールに詰めるだけでいいので、車を持たない家庭や忙しい人も手軽に利用できます。段ボールの大きさや重さの制限は、トランクルームの運営会社によって異なりますが、宅配業者のスタッフが1人で持てる大きさ・重さが基準と考えるといいでしょう。
料金は、段ボール1個当たり500円前後と、とてもリーズナブル。従来の店舗型トランクルームは、契約時に保証金や管理費、事務手数料、鍵代などの初期費用がかかりますが、宅配型は初期費用ゼロ円というところがほとんどです。
もう1つ、従来の店舗型トランクルームとの違いは、宅配型にはマーケット機能が導入されているトランクルームがある点です。預けているアイテムの中で不要になったモノをそのまま出品できます。また、ほかの利用者が出品しているアイテムも購入が可能です。
例えば、宅配型トランクルーム「カラエト」では、アイテムをアプリ管理するために、集荷されたアイテムをスタッフが1点1点丁寧に撮影してくれます。一般のフリマに出品する際は、自分で写真を撮らなければなりません。しかし、カラエトではその必要がありません。また、売買したアイテムは、自動的に購入者のアプリに保管されるので、発送する手間もかかりません。
>>不要なアイテムは簡単に出品できるトランクルーム「カラエト」
このようにトランクルームは、フリースなどの衣類の保管環境適しているほか、不用品を出品して片づけられるなど活用したいサービスも充実しています。
適した環境で保管してフリースを長持ちさせよう
フリースを翌年もきれいに着るためには、しっかりとケアをおこなう必要があります。特に毛玉には注意し十分な対策をおこなって適した環境で保管しましょう。
また、フリースのような季節限定アイテムの保管場所に困ったら、トランクルームの利用を検討してみるのがおすすめです。自分が預けたいサイズ、環境、付属のサービスなどをしっかり確認し、最適なトランクルームを見つけましょう!
参考リンク:フリースの保管に最適、宅配型トランクルーム『カラエト』