話し合いでは解決しない?同棲生活のストレス原因と対処法

憧れだった、恋人との同棲生活。
始めた当初は順調だったのに、気が付けばイライラしてしまっている…という人も多いのではないでしょうか。
本記事では、同棲生活にストレスが募っている人に向けて、
- 同棲でストレスが溜まる主な原因
- ストレスを溜めないコツ
- ストレスが溜まってしまったときの解消法
を中心に解説。
お互いが快適に生活できるよう、ぜひ参考にしてくださいね。
同棲生活にストレスを感じる人は多い
いくら相手のことが好きでも、またどんなに気の合うカップルでも、一緒に生活するとなるとストレスを感じてしまうもの。
マイナビウーマンが417名の22~39歳の男女を対象に実施したアンケートによると、「同棲中にストレスを感じたことがありますか?」という質問に対して、全体の約85%が「同棲中にストレスを感じたことがある」と回答しています。
大人になるまで違う環境で生活してきた人間同士が共同生活を営むのですから、男女問わず同棲生活にストレスを感じるのは、自然なことだといえるのではないでしょうか。
同棲でストレスが溜まる原因とは?
それではなぜ、多くの人が同棲生活でストレスを溜めてしまうのでしょうか。
考えられる原因として代表的なものを6つ、解説します。
家事の分担が上手くいっていない
恋人との関係が悪化するきっかけとして最も多いのが、家事の分担です。
自然な流れでどちらかに負担がかかりすぎてしまったり、きっちりルールを決めても一方が守ってくれないと、相手にイライラしてしまうことも。
特に多いのは、女性の負担が多くなるケースです。
はじめのうちは新婚気分で楽しめていても、毎日続くと「なんで自分ばっかり…」と不満が募るのも無理はありません。
価値観の違い
同棲を始めると、デートだけしていた頃と比べて、一緒にいる時間が格段に増えます。
共に過ごす時間が増えると、自然体の相手を目の当たりにする機会も増え、同棲前には気が付かなかった恋人の一面が見えてくることも。
ちょっとしたことで意見が食い違ったり、自分にとっては重要なことでも相手は何とも思っていなかったといった価値観の違いに気が付かされ、それがストレスに繋がるのです。
価値観の相違が最も発生しやすいのは、ズバリ結婚観。
「自分は結婚を前提に同棲を始めたのに、相手は結婚にはこだわらないタイプで、一緒にいる時間を増やしたいだけだった」など、結婚観の違いは後々大きなトラブルに繋がりかねません。
生活リズムの違い
起きる時間や寝る時間、食事の時間など、生活のタイムスケジュールは人それぞれ違うもの。
一緒に暮らしていると、そういった生活リズムが合わずに、お互いがストレスを溜めてしまうことも珍しくありません。
特に辛いのが、朝型の人と夜型の人が同棲しているパターン。
ゆっくり寝ていたいのに相手の物音で起きてしまったり、食事の時間を相手に合わせてしまったりなど、本来のリズムを乱されることで不満が蓄積していくのです。
金銭感覚の違い
自分には理解できない趣味に大金を使ったり、ちょっとした日用品の無駄遣いが気になってしまうなど、一緒に生活するうえでお金の問題は避けて通れません。
恋人に浪費癖がある場合、相手が何かを買うたびに気になってしまったり、結婚に向けての貯金ができないと悩むことも。
一方で、恋人がお金に厳しすぎることがストレスになるという人もいます。
結婚もしていないのに、お金の使い方にあれこれ言われたくないと思うのは、ある意味自然なことと言えるでしょう。
「ひとつ屋根の下で暮らしていても、正式な家族ではない」という微妙な関係が、金銭面でのストレスを生んでいるのかもしれませんね。
プライベートの空間がない
一人暮らし歴が長い人だと特に感じやすいのが、自分の時間が自由に持てないストレス。
長時間ほったらかしにする相手がと拗ねてしまったり、趣味に没頭している最中に話しかけられたりといったことが続くと、大好きなはずの恋人を鬱陶しいと感じてしまう瞬間も。
特に狭い部屋に住んでいるカップルほど、ストレスが溜まりやすい傾向にあります。
ちょっとした言い合いをして気まずくなったときなど、家の中で一人になれる場所がないと、頭を冷すのもなかなか難しいのではないでしょうか。
ちょっとした行動やクセが気になる
同棲をしてしばらくすると、一緒に暮らす前は気が付かなかった些細なことが気になるようになってきます。
大きな音でドアを閉める、使ったものを出しっぱなしにする、トイレの便座を下げてくれないなどなど…。
相手にとっては悪気がなくても、不快に感じてしまうのは仕方のないことです。
注意して直せるようなクセであればまだ良いのですが、いびきや寝相といった本人の意思ではどうすることもできない場合、改善が難しく困ってしまいますよね。
【男性編】同棲でストレスを感じる瞬間
同棲相手にストレスを感じる瞬間というのは、男女で少しずつ異なるもの。
ここでは、男性が同棲でストレスを感じる瞬間を3つご紹介します。
相手のどんなところがストレスに感じているのか、自分でもよくわかっていない男性は、ぜひ参考にしてください。
また女性の場合は、無意識のうちに彼氏にストレスを与える行動をとってしまっていないか、チェックする指標にしてみてはいかがでしょうか。
自分の趣味や行動に干渉してくる
好きな映画やマンガを見ていると、「それ面白い?」
スマホを触っていると、「何見てるの?」
帰りがいつもより遅くなると、「どこに行ってたの?」
こんな風に、自分のやることなすことに干渉されると、徐々に息苦しさを感じる人も多いはず。
特に男性の場合は、1人でじっくり楽しみたい趣味を持っている人が多いため、干渉されることを嫌います。
自分の興味や楽しさをパートナーと共有したいタイプの男性であれば、特に苦痛には感じないかもしれませんが、そうでない場合は少しずつストレスが溜まってきますよね。
結婚を急かされる
結婚はまだ先のことだと思っている男性に対して、女性が結婚を急かすような言動をすることも、よくあるストレスが溜まるパターンです。
結婚願望の強い女性にとっては重要な問題ですが、具体的な期限を決めたり頻繁に話し合いをしすぎると、男性は「責任を取らなければ」とプレッシャーに感じてしまうことも。
お互いのライフプランがすれ違っていると、言い合いや関係悪化の原因にもなりかねません。
生活ルールについて口うるさく言われる
夜更かしをしていて注意されたり、家事のやり方に文句を言われるなど、女性から生活ルールについて怒られるのがストレスだという男性は多いはず。
自分のためを思って言ってくれるのだとわかっていても、あまり細かいことを言われるとイライラしてしまうのも無理はありません。
お互いが心地よく生活するための配慮は必要だと思いつつも、「自分の家でくらい、好きなように過ごさせて欲しい」というのが本音なのではないでしょうか。
【女性編】同棲でストレスを感じる瞬間
男性が彼女への不満を抱いている一方で、女性も同棲中の彼氏には、色々と不満を抱くもの。
続いては、女性側が感じる、同棲生活のストレスについて紹介していきます。
「家事をやってもらうのが当たり前」な態度を取られる
「女性=家庭的」という世間的なイメージがまだ根強く残る現代では、家事は女性がやるのが当たり前だと思っている男性も多いです。
心を込めて作った料理を無言で食べたり、「ごちそうさま」も言わずに自室に戻ったりされては、毎日何のために頑張っているのかわからなくなってしまいますよね。
ストレスの原因は、家事の負担が大きいことではなく、相手から感謝や労いの気持ちが感じられないからなのではないでしょうか。
彼氏のガサツな行動を目の当たりにする
恋人の男性的な振る舞いに、ストレスを感じるという女性も少なからずいます。
体の動きや声が大きい、ドスドスと音を立てて歩く、洗濯物をカゴに入れずその場に脱ぎっぱなしにするなど、女性としては見ていて気分の良いものではないですよね。
気楽に文句を言い合える間柄なら改善の余地はありますが、言いたいことを溜め込んでしまうタイプの女性にとっては、大きなストレスです。
連絡をマメにしてくれない
夕飯を作って待っていたのに、連絡なしで飲み会に行ってしまうなど、恋人のルーズさにウンザリしている女性は多いのではないでしょうか。
いつ帰ってくるのかわからない相手を待つのは、少なからず精神的な苦痛を伴うもの。
自分の予定が狂ってしまったり、「恋人に大切にされていないのでは」と不安になることが、ストレスとして蓄積されていくのです。
ストレスを溜めない3つのコツ
これまで、ストレスを感じる原因やきっかけについてご紹介してきましたが、どう対処すればいいのでしょうか。
同棲生活においてとても重要なのは、お互いのストレスを最小限に抑える仕組みづくり。
どんな仕組みを作れば快適に過ごせるのか、これから解説していきます。
1.妥協点を探り、ルールを作る
以下のように、お互いが譲歩できる範囲で、生活のルールを決めてみましょう。
- 〇時までに連絡がない場合は、夕飯はそれぞれ自分で用意する
- 相手が何かに集中している最中は、急ぎの用事がない限り話しかけない
- 相手に何かしてもらったら、なるべく「ありがとう」と言うようにする
細かく作りすぎると、ルールを守って生活すること自体がストレスになりかねないので、要注意。
また、守らなかった場合のペナルティなどもあまりおすすめしません。
ルールを守る原動力が「お互いへの配慮」であることが重要です。
2.相手と離れる時間を作る
どんなに気の合う恋人同士でも、長時間べったり一緒にいると、自然とストレスが溜まってくるもの。
一緒にいて楽しいと思える関係を維持するため、意図的に相手と離れる時間を設けてみましょう。
一人で自分の好きな場所に出かけたり、友達の家に泊まるのもおすすめです。
予定がない休日も、1日中家にいるのではなく、30分散歩に行くだけでリフレッシュできるはず。
3.家の中に自分だけの空間を作る
ダイニングやリビングといった「共有スペース」とは別に、お互い自分だけの「個別スペース」を作っておくのも、有効な関係を維持するのに効果的です。
趣味の物や自分の大切な物を置いておける、誰にも邪魔されないテリトリーがあることで、心穏やかに暮らすことができます。
家が狭い場合は、極力無駄なものを減らして、パーテーションなどで仕切って「個別スペース」を作るのも良いでしょう。
季節ものの洋服や思い出の品といった「使わないけど捨てられない物」が多いのであれば、処分せず「カラエト」などの宅配収納サービスに預けるのがおすすめ。
月額たったの500円で大容量ボックス1箱分の荷物を預けることができ、部屋をスッキリと保つことができます。
こういったサービスをうまく活用するのも、恋人と快適に暮らすための仕組みづくりと言えるでしょう。
ストレスが溜まったときのおすすめ解消法
いくらルールを決めて、お互い気を付けていても、どうしてもストレスが溜まる瞬間というものは訪れます。
そんなとき、ストレスの解消法を知っておけば、喧嘩に発展する前に気持ちを落ち着けられるはず。
ここからは、同棲生活でイラッとしたときに役立つ、おすすめのストレス解消法をご紹介。
友人に話を聞いてもらう
問題の根本的な解決には繋がらないものの、自分の気持ちをわかってくれる友達に話を聞いてもらうことで、気持ちがスッキリします。
その後の人間関係が険悪にならないよう、なるべく共通の友人ではない人を選びましょう。
また、実家の家族に相談するのもあまりおすすめできません。
将来結婚することになった際、相手のマイナスイメージに繋がるので、信頼できる第三者に話すのがベターです。
日記やSNSに愚痴を書く
自分の気持ちを言語化して頭の中を整理したり、文章という目に見える形にすることで、問題を客観的に捉えるのに役立つ方法です。
注意しておきたいのが、知り合いやパートナーに見られないようにすること。
誰かに見られることを意識してしまうと、自分の気持ちが素直に表現できなかったり、わざとオーバーに書いてしまう危険があります。
SNSであれば鍵付きのアカウントを利用するなど、自分だけしか見られない状態にしておくのがおすすめです。
外に出かけてリフレッシュする
同棲生活でストレスが溜まっているときは、相手の言動全てが気に障ってしまうもの。
大喧嘩に発展するまえに、頭の冷却期間を設けることが必要です。
「今、イラッとしたな」と思ったら、近所を散歩するだけでも十分なので、ストレス空間である家から出てみましょう。
気分がリフレッシュできて、自分にも悪い面があったかもしれないと、冷静になれるはず。
「話し合い」では解決しないことも
同棲がうまくいっていないカップルに対して、最も一般的な解決法と思われる「話し合い」ですが、場合によっては問題が解決しないことも。
建設的な話し合いをするには、お互いが冷静に自分の感情と向き合えていることが大前提です。
どちらか一方が感情を表に出すことが苦手だったり、そもそもストレスの原因を言語化できていないと、かえって溝が深まる恐れがあります。
時には「相手を理解したい、自分を理解してもらいたい」と努力するより、「他人の行動や考え方を、自分がコントロールすることはできない」という割り切ることも重要です。
話し合いでお互いを理解し合おうと努力することは大切ですが、「話し合いをすれば関係が良くなるはず」など、期待しすぎないよう注意しましょう。
お互いを完全に理解し合うことは難しいと理解したうえで、それでもこの先一緒に暮らしていきたい相手なのか、判断してみてはいかがでしょうか。
別れるべき?ストレスの深刻度診断
あまりにもストレスがひどいと、同棲を解消しようか迷うこともあるかと思います。
そんなときは、現時点でのあなたのストレス深刻度を診断してみましょう。
以下の8つの項目のうち、自分に当てはまるものがいくつあるかカウントしてみてください。
- 同棲を始めてから胃痛・吐き気といった体調不良を感じる
- よく眠れない、寝ても疲れが取れないことがよくある
- 同棲相手との将来を考えると、憂うつな気持ちになる
- 相手への罪悪感や責任感で、関係を続けているような気がする
- 同棲相手から別れを告げられたら、ショックよりもホッとする気持ちの方が大きい
- 「相手の顔を見るのも嫌」ということがよくある
- 仕事の生産性や、趣味を楽しむ気力が落ちてきた
- 実家に帰ったり、家の外に出ると心が落ち着く
6個以上当てはまった場合は、ストレスが「かなり深刻」レベル。
心身の健康のために、早急に周囲の人の協力を得て、同棲相手と距離をおくことをおすすめします。
3~5個当てはまったのであれば、ストレスが「そこそこ深刻」レベル。
今の状態を長期間続けていると、ストレスが悪化する可能性は十分にあります。
1人になれる時間を作って、本当に今の相手と同棲を続けることが幸せなのか、じっくり考えてみましょう。
1~2個当てはまったのであれば、ストレスが「少しだけ深刻」レベル。
生活のルール作りやリフレッシュ法を早めに実践して、状況の改善に努めてみてください。
「もう限界…」と思ったときにやっておくべきこと
ストレスが限界に達している場合、あなたは1日でも早く今の家から出ていきたいと思っているはず。
いつでも同棲を解消できるよう、事前にやるべきことを確認しておきましょう。
緊急避難先をいくつか用意しておく
実家や友達の家、安く利用できるウィークリーマンションなど、すぐに駆け込める場所の見当をつけておきましょう。
いざというときのために避難場所は、複数用意しておくと安心です。
格安の宿泊施設でも、滞在期間が長引くと出費がかさむので、今のうちから貯金をしておくことをおすすめします。
なるべく身軽な状態になっておく
今住んでいる家に私物が多いと、いざ出ていくときに時間がかかったり、決断が鈍る可能性があります。
なるべく新たに物を買わないようにするのはもちろん、不用品は処分するなどして、現在の持ち物を整理しておきましょう。
捨てられないものが多い場合は、前述した宅配収納サービス、「カラエト」を利用するのもおすすめです。
引っ越し先のリサーチ
時間に余裕がある場合は、次の引っ越し先を見つけておくと安心です。
物件情報や引越にかかる費用、必要な物など、できるだけ具体的に調べておくとスムーズに事を運べます。
気持ちの整理
恋人に同棲解消を告げるのは、とても勇気がいること。
話し合いをしても、相手が納得してくれないと、円満にお別れすることができません。
できるだけお互いが納得できる形で決着をつけるために、なぜ同棲を解消したいのか、相手にきちんと伝えられるようにしておきましょう。
口で伝えるのが苦手な場合は、あらかじめ文章にまとめておくのがおすすめです。
話し合いで相手が反省してくれて、同棲を続行できるパターンもありますが、基本的に一度同棲を解消したら元には戻れないという覚悟を持っておいた方が良いでしょう。
相手に期待しすぎず、お互いが心地よく暮らせる配慮を
同棲生活にストレスが溜まるそもそもの原因は、「自分にとっての普通が、相手に通用しないことへの不満」である場合がほとんどです。
本記事で紹介したストレスを溜めにくくする仕組みづくりや、ストレス解消法は有効ですが、それ以前に相手に期待しすぎないことも大切なのではないでしょうか。
思いやりと感謝の心を持って、お互いが快適に過ごせるといいですね。