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ムートンコートやムートンジャケットのお手入れ方法と保管方法

ムートンコートやムートンジャケットのお手入れ方法と保管方法

ふわふわのファーと上質なスエードが一体となったムートンコートは、ファッショナブルにもワイルドにも着こなせるアイテムとして、男女を問わず人気です。しかし、デリケートな天然素材なのでケアの仕方を間違えるとせっかくの魅力が台無しに……。

そこでこの記事は、整理収納アドバイザーの藤野ことさんに監修していただき、ムートンコートのお手入れと保管の仕方をまとめました。お気に入りのムートンコートを長く愛用するためにぜひ参考にしてください。

参考記事:かさばる冬物の収納術5選!毛布やコート・ニットをどう収納する?

ムートンコートの特徴や保管に気をつけなければならない理由

ムートンコート 寿命

ムートンは羊の毛がついたままの皮を加工した素材です。一般的な毛皮製品は、毛の面をフェース(表側)として使用しますが、ムートンは皮の面(毛の裏側)もスエードや滑らかなシープスキンに加工して両面を使用できるようにしています。

これをダブルフェースといい、裏生地を必要としないので、薄くて軽い製品に仕上げることができます。

ただ、羊の種類によってはゴワゴワして重いムートンもあります。オーストラリア産の大型の羊にその傾向が強いようです。それに対して小型の羊、とくにスペイン産のトスカーナムートン(イタリア産や中国産も有名)は、毛が柔らかくて肌触りがよく、皮革面もきめが細かいのでコートなどの高級素材として用いられています。そのほかにもムートンには次のような機能性が備わっています。

保温性

羊の毛は1本1本にクリンプ(スプリング状の縮み)があり、それが絡み合って密生しています。その高密度の毛の間に空気が含まれて断熱材の役目を果たすため、抜群の保温性があるのが特徴です。

弾力性

毛がスプリング状なので弾力性に富み、押しつぶされても元のふんわりした状態に戻ります。

撥水性・吸湿性

羊毛は人間の毛髪と同じようにタンパク質でできており、表皮部分はキューティクル、内部はコルテックスで構成されています。キューティクルには水をはじく性質(撥水性)があり、コルテックスには吸湿性があります。この相反する力があるため、汗をかいてもベタつくことがないのです。しかも化学繊維のような乾いた感じでもない、しっとりした心地よい風合いを保っています。

防汚性

撥水性があるため、ジュースなど水溶性のものをこぼしても少量なら弾きます。汚れがついてしまっても比較的簡単に落とせるでしょう。

難燃性

ポリエステルのような化学繊維は着火しやすく、すぐ燃えてしまいます。その点、羊毛は繊維の中に水分を多く含んでいるため発火温度が高く、燃焼速度も遅いので一気に燃え広がるということはありません。もし着火しても表面が炭化する程度で、自然に鎮火します。

このようにムートンにはたくさんの機能性があります。その一方、素材が皮革なので「水に弱い」というのが難点です。こぼれた水であれば弾きますが、防水性はないため、水をかぶったり雨にぬれたりすると内部までしみ込んで、劣化を早めてしまいます。

これがムートンの保管に気をつけなければならない理由です。では、ムートンコートを長く愛用するためにはどのようなお手入れが必要なのか、詳しく見ていきましょう。

ムートンコートやムートンジャケットの正しいお手入れ・保管方法とは

ムートンコート 手入れ

ムートン独特の風合いをいつまでも保つためには、日ごろの手入れが大切です。シーズン中のケアの仕方と、シーズン後に保管するときのポイントを押さえておきましょう。

ムートンコートのふだんのお手入れの仕方

ムートンは水に弱いので、購入したら防水スプレーをかけておくことをおすすめします。ムートン専用の防水スプレーをコートの表と裏に噴霧します。

雨に濡れてしまったときは、吸水性のいいバスタオルではさみ、上から押してタオルドライします。乾いたタオルでゴシゴシ拭くと毛並みが乱れてしまいますから、優しく扱うようにしてくださいね。

その後はハンガーに掛けて日陰で風通しのいい場所で乾かします。その際、直射日光に当てると色褪せすることがあるので気をつけましょう。

また、ムートンの成分であるタンパク質は、熱を当てると変性して毛が固まった状態になってしまいますから、ドライヤーやアイロンで乾かすのは厳禁です。

袖口やポケット口の汚れは、消しゴムタイプのクリーナーで落とせます。

そのほか日ごろのお手入れは、ブラッシングが基本です。ムートンはこまめなブラッシングで着用年数が大きく変わるといわれています。ですから着用したらその日のうちにブラッシングしてホコリや汚れを落としておきましょう。内側のふわふわ毛皮には、細くて柔らかい馬毛ブラシが適しています。

ブラッシングの後は通気性のある場所に掛けて、できるだけ毛と毛の間に空気を通すようにしてくださいね。

オフシーズンのお手入れのしかた

オフシーズンに保管する場合は、日ごろのお手入れと同様にブラッシングでホコリを払い、汚れを落としてから陰干しをします。

十分乾いたら、ムートンコートの肩幅に合ったサイズのハンガーに掛けて、クローゼットに収納しましょう。クローゼットの中もホコリがたまりやすいので、通気性のある不織布の収納カバーをかけておくのがおすすめです。

収納するときは、できるだけスペースに余裕をもたせることがポイント。羊毛(ウール)は、その優れた機能性から「生きている繊維」といわれています。ほかの衣類とぎゅうぎゅう詰めにしたのではウールが呼吸できなくなってしまうので、スペースを空けて保管してください。

また、湿度が高くてホコリの多い場所はカビが発生しやすくなっています。カビはムートンにとっては大敵。ムートンのような起毛素材は、カビが繊維を侵食し、カビ除去クリーニングに出してもカビのあとがシミになってしまうことがあります。

カビ除去クリーニングの料金は3万円前後が相場です。通常のクリーニングでも1万円前後はかかるでしょう。皮革製品は、素材の種類によって処理の仕方が異なり、専門的な知識と技術を要するため、かなりの高額になってしまいます。それでもクリーニングから出てきたときは微妙に風合いが違っているものです。そのため、ムートンコートをクリーニングに出すのは数年に1回でいいと言われています。

整理収納アドバイザーから一言
ムートンコートは水に弱いので、あらかじめ雨だとわかっている日は着ないようにしましょう。お手入れだけでなく、ムートンを傷めないための事前の対策も大切です。
 

ムートンコートの保管に宅配型トランクルームがおすすめな理由

ムートンコート お手入れ

ムートンコートの魅力を長くキープできるかどうかは、ふだんのお手入れと保管のしかた次第です。もし、自宅のクローゼットが満杯状態で、ムートンコートをゆったり収納できるスペースがないという場合は、トランクルームを利用しましょう。

その中でもおすすめは宅配型トランクルームです。宅配型トランクルームは、大型の貸し倉庫ではなく段ボール1箱から預けられるサービスで、オフシーズンの衣類やしばらく使わないアイテムの保管場所として活用する人が増えています。

宅配型トランクルームは、荷物の預け入れも取り出しも宅配便でおこない、荷物は運営会社のトランクルームで保管されるシステムです。子育てで忙しい主婦や重い物が持てないシニア層も、家に居ながらにしてトランクルームを利用できる点が大きなメリットです。そのほか次のような特長があります。

初期費用がかからない

一般のトランクルームやレンタルスペースは、借りるときに管理費、利用料、事務手数料、カギ代などの初期費用が必要ですが、宅配型の場合は登録手数料として500円前後かかるだけです。

預け入れが簡単

パソコンやスマホから利用申し込みをして、荷物を詰めるボックスを注文すると指定した日に届けてくれます。利用者はそのボックスに荷物を詰めるだけでよく、荷物は指定した日に集荷してトランクルームへ配送してくれます。

快適・安全な環境で保管

トランクルーム内は空調設備が整い、カビが発生しにくい快適な環境が1年中保たれています。セキュリティー体制も万全で、盗難の心配もありません。

預けた荷物はアプリで管理

一部のサービスではありますが、預けた荷物は一点ずつ撮影され、アプリ内の利用者専用ページで管理できるようにアルバム化されます。

取り出したいアイテムがあるときは、そのアイテムと届けてほしい日時・場所を指定して配送が可能。旅行先や出張先など、運営会社の対応エリア内であればどこへでも届けてもらえるので便利です。

不要になったアイテムはマーケットに出品

こちらも一部のサービスではありますが、預けてあるアイテムの中で不要になったものをトランクルーム内のマーケットに出品することができます。梱包や発送手続きはトランクルームのスタッフがおこなってくれるため大変便利。

捨てるか悩んだムートンコートを一度トランクルームに預けた上で、収納場所をゆっくり検討できます。

ムートンコートの保管に最適なトランクルーム比較

ムートンジャケット 手入れ

料金やサービス内容は、運営会社によって異なります。利用するときは、どんなものをどのくらいの期間預けるのか、使用目的を決めてから選ぶようにしましょう。

気になるのは料金ですが、ボックスのサイズで預けられる荷物の量が変わってきますから、そのような点もチェックポイントです。とくに、ムートンコートはゆったり収納したいので大きめのボックスが適しています。

※ボックスサイズは、幅+高さ+奥行きの合計値です。

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ムートンコートをきちんとお手入れして長持ちさせよう

ムートン コート 手入れ

コートは毎年買い換えができるものではありません。大事に扱って、長く着られるようにするのが一番です。

コートの出番がない春〜秋の時期は、保管環境に優れた宅配型トランクルームへ預けることを検討してみてはいかがでしょうか。

監修後記
ムートンコートは保温性が高いため、冬のコートに1着は持っていたいアイテム。お手入れを怠らなければ長年愛用できます。収納スペースに余裕を持たせ、換気を心がけることが大切です。洋服との間隔が狭いようなら、洋服の見直しをしてみてくださいね。
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