遺品の保管や遺品整理にはトランクルームを使うという方法も!

宅配型収納サービス『カラエト(CARAETO)』が整理整頓術やお片付け術、収納術をお届けする本コラム。今回は遺品整理のコツについてお届けします!
故人の遺品整理は大変ですし気を使いますよね。自分にとっては価値を感じないものでも、故人が大切にしていたものを手放すのは抵抗があるでしょう。細かいものほど、何を捨てて何を残すのか判断するのが難しくて悩みがちです。
そんな時にはトランクルームを活用してみるのはどうでしょうか?
故人の家の売却や賃貸の契約解除で一旦荷物を出さなければならない時、急に何を捨てるのか決めるのは難しいもの。落ち着いてから親族とゆっくり相談したいこともあるでしょう。
そんな時にトランクルームに預けておけば、急がずにじっくり遺品整理を行うことができます。「焦って捨てなければよかった……」と後悔することも少なくなるはずです。
そこで今回は、遺品整理の詳しいやり方とともに、トランクルームを利用して遺品整理をスムーズに行う方法をご紹介します。
そもそも遺品整理って何?事前にすべきことは?
遺品整理とは具体的にどういうことでしょうか?よく耳にする言葉ですが、どのように進めていけばいいのか理解している人は少ないのではないでしょうか。
遺品整理とは、故人の遺品を残しておくもの・処分するもので仕分けし、整理することです。亡くなった方の家や部屋にはたくさんの品が残されています。最期まで生活をしていた部屋の中には、電化製品や家具、衣類、貴金属や骨董品など多種多様な物品が残されています。
人の住んでいる家というものは思った以上に物であふれているもの。お年をめした方だと、一見するとゴミのように思える物でも“捨てること”に抵抗があったり、体力の低下によって片付けもだんだん行き届かなくなることも。
また、故人以外にはどこに何がしまわれているかわからないことも多くあります。亡くなった後の手続きに必要なものや、銀行関連書類や土地などの権利書といった重要な書類もしまいこまれている可能性が高いです。これらの書類を間違って処分してしまったら大問題。
たくさんの取捨選択が必要になる遺品整理は、一気に進めるには気力・体力が必要です。大きな家電、家具はその場で処分する方法を使えるかもしれませんが、小物類の整理には非常に時間がかかります。
身内に高齢の方がいる場合には、近年注目されている“終活”や“生前整理”を少しずつ進めてみたり、すでに遺品整理が必要という方は収納サービスを利用するなどして、落ち着いて整理できるように調整してみましょう。
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遺品整理を進めるべき時期とは
遺品整理には「〇日以内にやるべき」といった明確な時期の決まりはありません。
遺品整理を行うのは残された人たちです。故人が亡くなってからしばらくは、お葬式の手続きやお墓の準備、納骨の手配などやるべきことがたくさんあります。正直なところ、すぐに遺品整理を……という状況ではないでしょう。具体的な時期は決めず、「落ち着いてから始めよう」と考えておくだけでも問題ありません。
よくあるパターンとしては、四十九日や百日法要を済ませる頃に遺品整理を始めること。ひと通りの法要や手続きがようやく落ち着いてきて、親族も集まる時期です。親族が集まって遺品整理をする場合には、このタイミングを利用するといいでしょう。
ただ、故人の持ち物の中で法的な手続きが必要なものがあったり、相続が絡むものがあったりした場合には、あまり長く放置しておくのは危険です。法的な手続きや相続には期限が定められている場合があります。期限を過ぎてしまうと手続きができなくなり、支障が出てくる可能性も……。
故人の私物の中で手続きが必要なものは、ざっと見て簡単に整理をしておくか、生前に保管場所を知らせてもらうと安心です。すぐに手続きしなければいけないものはないかどうか事前に準備・把握しておくといいでしょう。
自分で遺品整理を進めようという方は「自分で遺品整理はできる?遺品整理を効率よく進める方法とコツ」の記事もチェックしてみてくださいね。
遺品整理と似ている“生前整理”って何?
遺品整理と似ている言葉で“生前整理”というものがあります。近年注目されているホットワードでもあるので、耳にしたこともあるのではないでしょうか?“終活”と呼ぶこともあります。
身近な人が亡くなった後に遺族がおこなう遺品整理とは違い、生前整理は生きているうちに本人が身辺整理をしておくこと。残された遺族に負担をかけないよう、自分自身で身の回りを整理しておくことです。
自分が亡くなった後にあと片付けをするのは残された遺族。あれもこれもと残しておいても、亡くなった後にそれを片付ける人たちの負担となりかねません。
自分にとって本当に必要なものや残しておきたいもの、身近な人に譲りたいものなどを少しずつ整理し、それぞれの保管場所や譲り先を伝えておけると安心です。遺族にとっても負担が軽くなり助かります。
生前整理はいつから始めるべきなのか明確には決まっていません。自分の人生の終わりを見据えて始める人もいれば、30代、40代のうちから“もしも”に備えて準備している人もいます。
「自分はまだ大丈夫」と思っていても、終わりはいつくるか予測できません。少し大袈裟かもしれませんが、元気がある“今”のうちから始めておけるといいですね。
遺品整理の作業を進める基本の6ステップ
実際に遺品整理を進める流れを確認してみましょう。
- 1.作業スケジュールを決める
- 2.遺品の分類をおこなう
- 3.売却するのか、残すのかを親族で相談
- 4.目録を作成する
- 5.売却予定のものを買取してもらう
- 6.廃棄の方法を決める
1.作業スケジュールを決める
まずは、遺品整理を進める作業スケジュールを決めましょう。どのように進めるのかを決めずに闇雲に動き出してもなかなか進みません。時間だけがかかってしまうので、忙しい人ほど計画的に進めるのが得策です。
自分1人で進める場合にはご自身の予定だけでスケジュールを決められますが、親族も含めて遺品整理する場合には関係者の予定との調整が必要になります。また、部屋の退去日が決まっている際には期限から逆算して遺品整理を進めることが必要です。
- いつから作業を始めるのか
- いつまでに作業を終えるのか
- 誰が遺品整理に参加するのか
最低でもこの3点を明確にし、スケジュールを調整しましょう。
2.遺品の分類をおこなう
遺品整理のスケジュールが決まったら、立てた予定にそって作業を進めていきます。遺品整理の前に準備しておくべきものは、次章「遺品整理をはじめる前に準備するもの」で紹介しているので始める前にチェックしてください。
まずは遺品の分類をおこなっていきましょう。大型家具や家電、衣類や着物、食器や雑貨など、大まかな分類に分けていきます。一見すると、いちいち分類する作業は面倒で無駄なように感じられるかもしれませんが、その後の遺品整理を効率的に進めるためには必要な作業です。
遺品の中には状態がよく、売却できるものが残っていることも。そういったものを効率的に業者に引き渡すためにも、ジャンルごとに分けておくと便利です。特に、大型家具や家電、着物や骨董品などのコレクション品は売却できる可能性があります。
分類していく中で、売却できそうになく、残しておく必要もないと思うものがあればどんどん処分していきましょう。
食器や雑貨、調理器具など、使えそうなものは残しておいてもいいですが、すでに自宅にあるものは処分しておいたほうが無難。「なんとなく処分するのは気が引けるから……」と無理に持ち帰ると、今度は自宅が物で溢れてしまいかねないからです。
ただし、親族がいる場合には注意。遺品整理を1人でおこなっている場合、作業者は不要だと思っても他の親族は残したい物である可能性もあります。親族総出で作業しない場合には、残しておきたいものがあるかどうかを事前に確認しておくと安心です。
人形や仏壇など処分に困るものがあれば、専用の業者へ依頼してお焚き上げをしてもらったり、お墓のある菩提寺に連絡して供養できるか相談してみるといいですね。
3.売却するのか、残すのかを親族で相談
遺品の分類を終えたら、売却するのか残すのかを親族で相談しましょう。遺言に残されている場合にはそれに従いますが、そうでない場合には遺族で話し合いが必要です。
すべて売却して現金化した後に分けることもできますが、形見分けとして“遺品そのもの”を残しておきたい親族もいるかもしれません。
売却できそうなものであれば査定してもらい、その分の贈与を上乗せする形での財産分与も可能です。たとえば、1人10万円の相続ができる場合に、7万円の着物を残したい親族は残り3万円を受け取るイメージ。
お金ではなくて品物自体が欲しいという親族がいる可能性を考え、売却する前に親族揃って確認すると安心です。これは着物や骨董品、故人の愛用品だけでなく、家具や家電にも言えること。トラブルを防ぐためにもしっかりと相談しましょう。
4.目録を作成する
売却か・引き取るかの相談が終わったら、大型家具や家電などを中心に、売却する予定のないものを含めて目録を作成します。これは財産分与の際の資料にもなりますので、しっかりと記録しておきましょう。
家電はメーカーや型番を、家具は寸法なども記録しておきましょう。売却せずに遺族が引き取るものに関しても相続に当たりますので記録が必要です。売却しないものに関しては、査定をおこない、大体の金額を把握できるといいですね。
目録に乗っていないものが後から見つかると、親族間でのトラブルにつながる可能性があります。平穏に財産分与を終えるためにも、しっかりと記録を残しておきましょう。
5.売却予定のものを買取してもらう
きちんと目録を作成したら、売却するものを買い取ってもらいましょう。買取業者にはいくつか種類があります。
- 遺品買取業者
- 家電・家具買取業者
- 着物買取業者
- 骨董品買取業者
それぞれの業者で得意なジャンル・不得意なジャンルがあるので、できるだけ高額で売却したい場合には得意ジャンルを調べてから依頼するといいでしょう。着物は着物に強い業者に、骨董品やコレクション品はそれに強い業者に依頼すると高額査定に繋がります。
また、複数の業者に査定見積もりを出してもらい、一番高額な査定額の業者に依頼するのもオススメです。時間がない人や高額査定にこだらないという人は、一番信頼できると感じた業者に依頼するといいでしょう。
ただし、査定料金や売却時の運搬方法には注意が必要です。査定に関しては無料の業者が多いものの、その場で買取が決まらなければ査定料を請求される業者や、家具や家電の運搬は自分でしなければならない業者もあります。
特に、家具・家電の運搬には労力がかかるもの。引き取りに来てくれるサービスの料金や査定時に別途料金がかからないかどうかなど、安心して利用するためにしっかり確認して選びましょう。
6.廃棄の方法を決める
最後に廃棄の方法を決めましょう。各自治体の粗大ゴミ回収に出す方法や、不用品回収業者や遺品整理回収業者を利用するなど、いくつかの方法が考えられます。
各自治体の粗大ゴミ回収を利用する場合
各自治体の粗大ゴミ回収に出す場合には、ゴミの収集費用だけで済むことがほとんど。一番費用のかからない方法です。
ただし、回収の予約が少し先になってしまうことや、回収場所まで自分で運ばなければならないというデメリットもあります。故人の住居から離れた地域に住んでいる場合や大型のものを回収してもらうには厳しい方法かもしれません。
不用品回収業者を利用する場合
不用品回収業者は、ただ単に不用品を回収してもらうだけのサービスです。遺品整理をすべて終えた後に出た不用品を回収してもらいます。シンプルなので利用しやすいでしょう。
大型の家具なども自宅まで回収しに来てくれるので、運搬作業も任せられるのがメリットです。業者によっては、回収したものの中に値段のつくものがあれば回収費用から引いてくれることも。
遺品整理をご自身で済ませられる方にとってはおすすめの回収業者です。
遺品整理回収業者を利用する場合
遺品整理回収業者は、遺品整理の段階からサポートしてくれる業者。自分では整理できないほど荷物で溢れている場合や、遠方で足を運べない方にはありがたいサービスです。
もちろん、残しておきたいものは事前に確認をしてくれますし、買取できそうなものはまとめて買い取ってくれることがほとんど。ご自身で別途買取業者を探さなくていいところもメリットです。
デメリットとしては、遺品をまるごと買い取る形になるため、着物に特化したり、骨董品に特化したりといった得意分野の業者を選べないこと。遺品整理業者なのできちんと査定はされますが、専門の業者に比べると査定額は下がってしまうかもしれません。
しかし、それ以上に便利さのメリットが大きいため、遺族が高齢であったり、遺品整理作業が難しい場合には積極的に利用していきましょう。
遺品整理をはじめる前に準備するもの
個人がミニマリストであったり、生前整理を終えていたりしない限り、遺品整理はかなり時間のかかる作業です。効率よく進めていくためにも、始める前には準備が必須。
遺品整理を始める前に最低限準備しておくべきものは次の通りです。
- ハサミやカッター
- マジックペン
- 段ボール
- ガムテープ
- ごみ袋
- 軍手
- マスク
- スリッパ
複数人で遺品整理を進めるときは、人数分のカッターやはさみ、マジックペンなどがあると作業が効率的に進みます。段ボールやごみ袋は、遺品の量によって数を調整してください。途中で足りなくなると困るので、少し多めに用意しておくといいでしょう。
服装は作業しやすいものがいいでしょう。人が住んでいた部屋であったとしても、荷物の出し入れをすると埃が舞うことも。汚れてもいい服装が望ましいです。また、埃やカビを吸い込んでしまわないようマスクを着用し、髪の長い人はまとめておきましょう。
作業中に怪我をすることのないように、手には軍手を、足元はスリッパを着用しておくと安心です。室内が大きく汚れている場合には、運動靴で立ち入ることも検討してくださいね。
遺品整理をする際に気をつけたい3つの注意点
遺品整理は故人との思い出の詰まったものを多く目にしたり、想定を超える量の荷物が待ち受けていたりすることもしばしば。しっかりと遺品整理を進めていくために注意したい3つのポイントをご紹介します。
- 1.残しておくものの優先順位を決める
- 2.親族(遺族)間のコミュニケーションをとる
- 3.無理に自分で作業しなくていいと知る
1.残しておくものの優先順位を決める
遺品整理を自分たちでおこなう際に一番注意しておきたいのは、残しておくものの優先順位を決めることです。
故人を思い出すきっかけにもなる遺品整理。作業中は懐かしさから、目にしたものはすべて残しておきたくなることもあるでしょう。しかし、捨てられないものばかりを増やしすぎても遺品整理の効率を下げてしまいます。
「あれも……これも……」と残してしまうといつまで経っても収拾がつきません。結果的に遺品整理が進まず時間ばかりが過ぎていき、部屋の退去期日を迎えてしまったり、一向に財産分与が進まずに困ったりすることも。
残しておくべきものの優先順位を決めておき、作業中に迷って時間を取られることのないようにしましょう。
2.親族(遺族)間のコミュニケーションをとる
遺品整理は、故人との思い出が詰まった物品が絡んでくることと、財産分与にも影響してくることから、親族間でもトラブルにつながる可能性があります。
- 捨ててほしくないものを処分された
- 残しておきたいものを売却された
- 相談もなしに勝手に作業を進められた
など、普段なら大きな問題にならないことでも、遺品整理という作業の場では揉めるきっかけを作ってしまうことも。せっかく故人との思い出を振り返れる機会なのに、親族間の軋轢を生んでしまっては悲しいでしょう。
作業するのが1人であったとしても、親族と連絡をとるのが手間のかかることであったとしても、親族(遺族)間のコミュニケーションはできるだけ密にとるのがオススメです。
3.無理に自分で作業しなくていいと知る
遺品整理は自分の身内や親戚に関することであるため、「自分たちでやらなければ」という使命感を覚えるかもしれません。しかし、近年では親族と遠距離で暮らしていたり、多忙で作業時間を作るのが難しかったりすることもあるでしょう。
そんな時には、無理に自分で遺品整理する必要はありません。できない状態であるのに無理をして倒れてしまっては本末転倒です。故人も悲しむのではないでしょうか。
忙しかったり、遺族が高齢で作業できなかったりする場合には、業者に依頼する方法もあることを知ってください。
遺品整理を専門にする“遺品整理業者”が存在します。遺品整理のプロなので手際よく作業を進めてくれますし、残したいものや売却できそうなものはしっかりと手続きしてくれますよ。
ご自身の体力や時間と相談しながら、業者の利用も選択肢のひとつとして残しておきましょう。
>>残しておきたいけど保管場所に困ったら、宅配型収納サービス「カラエト」
遺品整理を遺品整理業者に依頼するとできること
遺品整理は大変な作業で時間もかかることなので、遺品整理業者に依頼をする人も増えてきています。プロに任せれば効率良く迅速に遺品整理を進めることができるため、時間がない人や退去期限まで日のない人には便利なサービスです。
遺品整理業者へ依頼する5つのステップ
遺品整理業者に依頼をすると次の5つのステップで作業が進みます。
- 1.インターネットなどで遺品整理業者を探す
- 2.遺品整理業者から見積もりを出してもらう
- 3.スタッフが訪問またはヒアリングで見積額を提示
- 4.具体的な見積もりをもらい、作業日時の決定
- 5.約束の作業日時にスタッフが訪問し遺品整理をする
このような流れで依頼は完了します。遺品整理を頼みたいと思ったら、インターネットなどを使って信頼できる遺品整理業者を探してみましょう。
遺品整理業者がしてくれること
遺品整理業者は依頼者に代わって故人の遺品整理を行います。その際、以下のようなこともしてくれる場合があります。
- 仏壇や神棚などの供養
- 正しい方法での不用品の処分
- 部屋の清掃
- 骨董品の査定、買取
仏壇や神棚の処分には困ることもあるでしょう。引き取ったうえで供養してくれる業者もあるので、処分に困るものが多いときにはそのようなサービスをしている業者を選ぶといいですね。
故人が貴重な骨董品を持っていた場合、遺品整理の作業を終えた後そのまま査定・買い取りしてもらえることもあります。もちろんすべての業者が同じサービスを行っているわけではありませんが、骨董品やホビー品のコレクションが多い場合は相談してみるといいでしょう。
遺品整理業者へ依頼するメリット・デメリット
自分でもできる可能性のある遺品整理を、わざわざ費用をかけてまで遺品整理業者へ頼むべきなのか、悩む人も少なくないでしょう。
しかし、仕事や家事に追われている人や、故人の自宅と離れた場所に住んでいる人も多い現代。無理がたたって遺族が体調を崩してしまっては故人も悲しいはずです。
ここからは遺品整理を業者へ依頼するメリットとデメリットをご紹介します。ご自身にとってメリットが大きいと感じたら、頼れるところはサービスに頼っていきましょう。
遺品整理業者へ依頼するメリット
遺品整理を業者へ依頼すると、以下のようなメリットがあります。
- 自分たちで時間をかけずに済む
- 処分の方法が分からないものでも一気に片付く
- どれだけ汚れている部屋でもすっきりする
- 故人を思い出して手を止めずに済む
- 遠方に住んでいたり、時間がなくてもスムーズに進む
故人を弔いたい気持ちはあれども、社会人や年配の遺族が遺品整理に長い時間をかけるのは大変なこと。遺品整理業者にお願いすれば、基本的な作業なすべて任せられるため心強いでしょう。
残しておきたいものや現金化できそうなものに関してはきちんと確認してもらえるため、勝手に処分されたり売却されたりする心配もありません。
また、遺品整理作業を通して故人を思い出すのがつらいという理由から、遺品整理をする気になれない人もいるでしょう。そのような場合でも、遺品整理業者に頼めば代行してもらえるため落ち着くための時間に充てることができます。
故人の中には、戦前・戦後の物が足りなかった時代を生き抜いてきたために、物が捨てられないという方も多いです。“少し物が多い”程度であればいいですが、ゴミと呼べるような物が家中に残されていて“ゴミ屋敷”になりかけているケースも。
そんな時に遺品整理業者を利用すれば、素人がやるよりもスムーズに家中を片付けてもらえます。処分する物・しないものの判別をしっかりやってくれるだけでなく、どれだけ物が多くてもきちんとスッキリした状態に戻してくれるのは片付けのプロだからこそです。
遺品整理業者へ依頼するデメリット
メリットに対して、遺品整理業者に依頼するデメリットには以下のようなものがあります。
- 費用がかかる
- 自分で遺品整理したい親族と対立してしまう
- 遺品整理業者を選ぶのに手間がかかる
遺品整理業者に依頼をするとなると費用がかかります。遺品整理の料金は部屋の広さや間取り・物の量などによって異なるため、必ず見積もりをとりましょう。目安としては以下の金額です。
- 1R・1K:3万円~
- 1DK・1LDK:8万円~
- 2LDK:15万円~
- 3LDK:20万円~
- 4LDK:25万円~
また、遺品整理の作業を通して「故人を偲ぶ時間をとりたい」と考えている親族もいるかもしれません。遺品整理業者に依頼することで偲ぶ時間が思うように取れないことに対して、親族(遺族)の中から反発がある可能性もあります。依頼する・しないに関しても、親族間できちんと話し合いの時間をもちましょう。
そして依頼するのに避けて通れないのが業者選びです。先ほどもお伝えしたように、部屋の広さや間取り、物の量によって金額が変動するため、いくつかの業者から見積もりをもらうのが基本。
たとえば、見積もりの時点から費用がかかったり、作業後に法外な料金を請求されたり、処分しない予定のものを処分されてしまったりしては困ります。悪徳業者に巻き込まれないよう、業者のサイトをすみずみまで確認したり、クチコミをチェックしたりして選んでいきましょう。
遺品の保管にトランクルームを利用する選択肢もあり!
遺品整理が済んだ後に直面するのが、遺品をどう残しておくのかという問題。思った以上に残しておく物が多かったり、すぐには使わないけれど残しておきたい物などの保管場所に頭を抱えてしまったりすることも。
そんな時に利用したいのがトランクルームです。わざわざトランクルームに預けなくてもいいのではないかと思う方もいるかもしれません。しかし、大変な遺品整理を終えた直後に、持ち帰った遺品を片付けることも、すぐには使わないものを自宅に置いておくことも、実はもったいないことなんです。
大変な重労働を終えた後に帰宅して待ち受ける持ち帰った荷物を見て、あなたはどう思うでしょうか?おそらく「まだこれが残ってる……」と」疲れが倍増するはずです。また、すぐに使わない物を自宅に置いておくと、使わない物のために家賃を払っていることに。
故人を想い作業したことで疲れてしまうことも、無駄な費用を払っていることも、とてももったいないことだと思いませんか?それだけでなく、遺品整理でトランクルームを利用するメリットには次のようなものがあります。
- 遺品を預ければ片付けを一旦終えられる
- 使わない物のために無駄な費用を払わずに済む
- 空調設備があり自宅よりも保管環境がいい
- セキュリティが高いため自宅保管よりも安全
- 落ち着く時間を設け、改めて遺品整理ができる
何かと慌ただしく、気持ちの余裕がないなか、冷静に遺品整理をすることはとても大変です。普段通りの自分ではないからこそ、判断力が低下していたり、その辺に置きっぱなしにしてしまって遺品を傷めてしまう可能性も。
まずは一旦時間をおき、落ち着きましょう。落ち着いてからより細かい物品の整理をゆっくり進めればOK。それができることが遺品をトランクルームに預ける1番のメリットです。
>>ゆっくり遺品整理をするために使いたいトランクルーム「カラエト」
遺品を預けるのに最適なトランクルーム比較
では具体的に遺品整理に使えそうなトランクルームをご紹介します。ここでは3社のサービス内容をお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
何を預けたいのか、どう負担を減らしたいのかでどのサービスを重視するかが違ってきます。自分に合ったトランクルームを選びましょう。
価格 メリット カラエト 1箱240円〜 ・専用箱代が利用料に含まれている
・写真に撮って一覧化してもらえる
・手続きがスマホで完結するAZUKEL 1箱400円〜 ・大型家具を預けられるプランがある
・初期費用が一切かからない
・利用料金が日割り計算されるテツソートランクルーム 見積もり後に決定 ・国交省の優良トランクルーム認定を取得していて安心
・管理の難しいアイテムも預けられる
・コンテナのサイズが豊富
カラエト(CARAETO)
宅配トランクルームとして、業界最安値を誇るのがカラエト(CARAETO)です。
宅配トランクルームとは、預けたいものを自宅で箱詰めし、宅配業者を経由してトランクルームへと預けられるサービス。コンテナ型のトランクルームとは違い、自分で預けに行く必要がないのがメリットです。
カラエトは段ボール1箱240円から預けられるため、落ち着くまで預けておくには利用しやすい価格帯。専用段ボールを利用することもできるので、箱がないという方にも使いやすいのではないでしょうか。もちろん、ご自身で用意した段ボールで送ることもできます。
預けた箱の中身をスタッフが写真を撮って一覧化してくれるため、荷物を預けた状態で残す・残さないを決めることも可能です。空調設備やセキュリティも整っているため、埃やカビから遺品を守れるだけでなく、自宅よりも安全な環境で残しておけます。
荷物を取り出したい時は、スマホから取り出し申請をするだけ。自宅に届くのを待っているだけでいいので、忙しい人や自家用車を持っていない人にもおすすめのサービスです。
AZUKEL
カラエトと同じように宅配で集荷してくれるトランクルーム「AZUKEL」は、株式会社日本パープルが運営しています。
月額400円から利用でき、入庫送料・敷金・礼金・手数料といった初期費用が一切かからないところも魅力です。AZUKELでは利用料金の日割り計算が可能なので、短い期間の保管場所として使用することに適しています。ただし、専用段ボールを利用したい場合には1箱200円の費用がかかることに注意です。
段ボールに入れられる小物類だけでなく、ソファーや季節家電のような大きめの荷物を預けられる「スペースPLAN」もあります。運搬もAZUKELスタッフがしてくれるため、大きめの荷物がある場合には利用したい業者です。
テツソートランクルーム
テツソートランクルームは、国土交通省の優良トランクルーム認定を取得しており、安心できるトランクルーム業者です。
定温定湿防塵倉庫で保管してもらえるため、ピアノや雛人形、着物のような管理の難しいアイテムも預けられるところが魅力。他のトランクサービスと同じように段ボール1箱から預けられ、集荷も自宅まで来てくれるので気軽に預けられます。
また、コンテナいっぱいに荷物を預けられる「コンテナルームサービス」もあるため、遺品が多すぎて段ボールでは足りない方や、大型の物が多いという方には便利。いくつかのコンテナサイズが豊富なため、ご自身の荷物の量に合わせてプランを選べます。
ただし、料金は見積もり後に決定するシステムのため、他のサービスと比べると業者とのやり取りをする手間がかかることが予想されます。
まとめ
遺品整理は故人との別れの直後におこなわなければならず、気持ちの整理と並行して進めるのはとても大変なことです。親族・遺族とのコミュニケーションをとりながら作業を進めていくことで余計なトラブルを避けられます。
また、無理して自分だけで終わらせようとしなくても大丈夫。遺品整理には専門業者があります。無理をして倒れてしまったら故人も悲しむはず。遺品整理業者にざっくり片付けてもたい、後から細かい遺品を分別する選択肢もあります。
気持ちが落ち着くまでは遺品をトランクルームなどに預け、気持ちを整理し、時間ができたタイミングでゆっくり整理してみてはいかがでしょうか。